実家が空き家になったら?片付け方法とその後の管理や活用方法のご紹介!

まずは片付けを!

空き家の片付けを自分でする場合

必要な物とそうでない物を分けて、1つ1つ着実に物を減らしていくことが大事です。
親が存命であれば本人の意見に耳を傾け、希望を考慮した上で片付けを進めていく必要があるでしょう。
ただ、親が高齢で話し合いが進まなかったり、物の処分を拒むようだと片付けられませんから、早めを意識して片付けの方針を固めることが重要です。

自分で片付けをするなら作業量を考えて、必要に応じた人員の手配を検討することになります。
広い家だと特に人手が作業効率を大きく左右しますから、自分だけでは難しいと感じたら身近な人に相談して力を借りたいところです。

遺品の取り扱いも不用品回収業者なら安心

両親が亡くなり実家が空き家になった場合は、遺品整理を含めて片付けをすることが必要です。
遺品整理は決して簡単ではありませんし、両親の物となると気軽に処分できる物ばかりとは限らないのがネックです。

そこで頼りになるのが不用品回収業者で、遺品整理士が在籍する業者であれば、自分で処分しにくい遺品も任せることができます。残す物とそうでない物を分けた上で、回収のプロが搬出や積み込み、運搬に処分まで引き受けてくれるので安心です。専門的なことはやはりプロに任せた方が良いですし、遺品整理もしてくれる不用品回収業者は理想的で狙い目だといえます。

空き家を「そのまま」にすることはできない

空き家をそのままにしてしまうと、デメリットしかありません。

空き家の所有者には、所有者責任というものがあります。
民法第717条では、空き家所有者は、建物の崩壊などに起因する事故で、建物の設置または保存に問題があった場合、自己に過失がなくても責任を負わなければならないということ。この民法の定めは、工作物責任と呼ばれています。他人に危害を与えないように、空き家は適切に管理をすることが必要となります。

また、空き家は放置しておくと、建物の価値が下がるリスクがあります。空き家の放置によって、建物価値が下がり、いざ売却という時に思った以上に低い価格で買い取られる可能があります。

空き家を相続する場合

維持するのにかかるお金

維持するのに年間で数十万円といわれていますから、両親から実家を相続するとなるとそれだけでも大変です。
生活がギリギリであればお金に余裕はありませんし、これまでにプラスして年間数十万円の出費が増えれば生活は更に苦しくなります。空き家は当然ながらそのままだと家計を圧迫する一方なので、何らかの方法で活用を考えるのが一般的です。

年間数十万円の維持費は、物置として使うだけだと高額ですから、利益を生む方向で活用方法を検討する必要があるでしょう。固定資産税や都市計画税に光熱費、保険などの維持費がかかるので、まずはこれらの予算を捻出するのが先決です。

活用方法「賃貸にする」

賃貸として空き家を活用する方法は現実的で、まだまだ使えそうな住宅であれば借りたい人を見つけられるはずです。勿論、賃貸も借主を探して契約すればそれでOKという簡単な話ではなく、建物の維持や契約内容についてもしっかり決めて貸すことが重要となります。

目先のことばかりだといずれ建物の維持管理に問題が生じますし、契約に不備があれば後々トラブルに発展することも十分に考えられます。だからこそ賃貸にする方法は活用として有効ですが、様々なリスクを想定して空き家の相続から考える必要があるわけです。

とはいえ賃貸なら利益を生み出してくれますから、実現すれば実家の空き家の有効活用になります。

活用方法「空き家バンクに登録」

これは空き家の賃貸や売却を希望する人と、空き家を活用したい人を結びつける制度の利用に繋がります。
空き家バンク地域内外の住民交流の拡大、定住促進とそれによる地域の活性化を目的に提供される全国の自治体の取り組みです。

つまり端的にいえば空き家を解消したり、利用者が安く利用できることで、相続した空き家を早く貸したり売却できる可能性があることを意味します。ただ双方で直接的な交渉が必要になったり、お互いで物件や契約内容の確認をする必要があるなど、他人任せにできないのは確かです。

全国的に知られている制度で、上手く活用すれば空き家の無駄がなくなりますから、利用を検討する価値は十分にあります。

空き家を相続しない場合

空き家を相続放棄した時のメリット・デメリット

メリットは財産だけでなく借金や負債も放棄できることです。
相続というと財産に注目が集まりますが、相続すれば同時に借金と負債も引き継いでしまいます。財産が借金や負債を上回るなら前向きに相続を検討した方が良いでしょうが、天秤に掛けてマイナスの方が大きいようなら放棄のメリットが上回ります。

ただし、引き継げる物を全て放棄することになるので、当然ながら空き家も手放す結果となります。
財産だけ都合良く手にすることはできませんから、よく考えた上で結論を出したいところです。

空き家はアイデア次第で利益を生む活用が可能となるので、借金や負債などのマイナス面ばかりにとらわれて放棄してしまうと、折角のチャンスが台無しということになり得ます。これこそがまさにデメリットで、チャンスも手放してしまうことになります。

相続放棄を考えるポイントは「相続財産」と「親族」の2つ

相続する財産があって大きなものなら検討に値しますが、特になければ放棄が現実的です。
相続財産は兄弟姉妹が引き継ぐケースが多いですが、遺言の内容や関係次第ではトラブルに発展することにもなります。相続放棄を選択すると、トラブルのリスクも手放すことができるので、空き家を相続するメリットがないと感じたら放棄が有力な選択肢です。

ただ、相続財産が小さくなければ単純に放棄とはいきませんし、相続放棄して後悔することにもなり得るので、安易に結論を出さない方が良いでしょう。
相続放棄を検討する上では、親族と協力して空き家を管理できるかどうか、この点も要検討です。

親族が協力的で一緒に管理が行えそうなら、放棄よりも相続が選択肢になります。
逆に非協力的で自分で管理する必要がありそうな場合は、無理に相続しない方が結果として負担がなくなり、気持ち的にも楽になりそうです。

まとめ

実家が空き家になったらまずは片付けで、自分でできることは自分で行い、遺品整理など難しい部分は不用品回収業者に相談するのが現実的です。空き家はそのままというわけにはいかないので、片付けだけでもとりあえず進めることが必要です。

空き家を相続すると、年間数十万円の維持費の発生や賃貸などの活用を考えなくてはいけないことになります。
維持費が発生する一方だと負担は大きいので、活用を検討するなら速やかに考える必要があるでしょう。
空き家バンクの登録も有効な方法の1つで、早く借主を探したり出会える可能性に結びつきます。

相続せずに空き家を手放すつもりであれば、相続放棄という形になるので、メリットとデメリットを考えて結論を出すことが求められます。相続放棄は相続財産と親族の2つがポイントで、相続する財産の有無と内容や親族の協力が得られるかどうかが、空き家相続の決断の決め手になり得るでしょう。

相続をするにしても放棄するにしても、態度を決めて自分にできること、必要なことを1つ1つやっていく必要がありそうです。